インフルエンザワクチンに含まれる水銀とラピアクタ

厚生労働省は、インフルエンザワクチンの予防接種とシアリダーゼ阻害薬による治療をインフルエンザ対策としています。予防接種は世界保健機関が推奨するワクチン株を参考に日本独自のワクチン株を厚生労働省が選定し、本年は香港A型の亜種とソ連A型亜種、ビクトリアB型、山形B型の四価ワクチンが用いられています。ワクチンは雑菌混入による死亡事故が発生した為、1930年代より水銀を含む有機化合物メチロサールが保存剤として使用されています。その為、ワクチンに含まれるメチロサールが、体内で分解される事により産生されるエチル水銀による自閉症などの副作用が問題視された時期があり、高齢者の中にはワクチン接種に二の足を踏まれる方もいますが、現在のワクチンの水銀含有量は1μg〜2μgと非常に微量です。
政府や自治体がパンデミックに備えて備蓄しているシアリダーゼ阻害薬はタミフルとリレンザですが、医療機関の要望やタミフルとリレンザの使用期限などを踏まえ、塩野義製薬のラピアクタや第一三共のイナビルの備蓄が検討されています。又、新型や再興型インフルエンザウイルス感染症に対して、タミフルやリレンザなどのノイラミニダーゼ阻害薬が無効及び効果不十分な場合に限り、リボ核酸依存性リボ核酸ポリメラーゼ阻害薬アビガンの製造販売承認がされています。
ラピアクタはシアリダーゼの働きを阻害する事で感染細胞内で増殖したウイルスの拡散を抑制し、インフルエンザの発症遅延や症状の緩和などの効果を示します。ラピアクタは、タミフルやリレンザの様に1日に何回も服用する必要が無く、静脈に15分程度1度点滴するだけでウイルスの増殖抑制効果が得られ、タミフルよりも早く解熱効果が得られるとされています。